バイクを売る際は、車両を引き渡すだけではなく、登録上の所有者を変更する手続きが必要です。廃車や名義変更をせずに手放すと、売却後も税金の通知が届いたり、交通違反に関する連絡を受けたりする恐れがあります。
本記事では、バイクの廃車手続きの種類や排気量別の方法、必要書類について解説します。手続きの負担を抑えて売却する方法も紹介するため、バイクを手放す予定がある方は参考にしてください。
バイクの廃車手続きとは?

バイクの廃車手続きとは、市区町村や運輸支局に登録されている車両情報を抹消し、公道で使用しない状態にする手続きです。ここでは、一時的に使用を中止する場合と、車両を解体する場合の違いを解説します。
一時抹消
一時抹消とは、バイクを解体せず、登録を一時的に抹消する手続きです。長期間乗る予定がない場合や、売却・譲渡に備えてナンバープレートを返納する場合などに行います。
手続きを終えたバイクは公道を走行できません。一方で、車両自体は残るため、必要な手続きを行えば再び登録して使用することが可能です。
なお「一時抹消登録」という名称は主に250ccを超えるバイクで使われます。125cc以下では廃車申告、125cc超250cc以下では軽自動車届出済証の返納など、正式な手続き名称が排気量によって異なります。
廃車手続きが完了すると、排気量に応じて廃車申告受付書や軽自動車届出済証返納済確認書、自動車検査証返納証明書などが交付される仕組みです。これらは再登録や譲渡の際に必要となるため、大切に保管しておくとよいでしょう。
また3月31日までに手続きが完了していれば、原則として翌年度の軽自動車税(種別割)は課税されません。バイクを売る際は、一時抹消後に購入者へ引き渡す方法も選択できます。
永久抹消
永久抹消とは、事故や重大な故障などで再び使用する見込みがないバイクを解体し、登録を抹消する手続きです。単に長期間乗らないだけではなく、車両そのものを処分する場合に選ばれます。
手続き後は同じ車両を再登録して、公道を走らせることができません。そのため、修理や部品交換によって再利用できる可能性がある場合は、永久抹消ではなく一時抹消を行いましょう。
バイクを売るときに廃車手続きを怠るリスク

バイクを引き渡しても、登録が元の所有者のままでは公的な責任関係が整理されません。ここでは、廃車や名義変更の手続きをせずに売却した場合に起こり得る問題を解説します。
軽自動車税の請求が届く
軽自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点でバイクを所有している方に対して課税される税金です。実際には車両を引き渡していても、登録上の所有者が変わっていなければ、元の所有者に納税通知書が届く可能性があります。
例えば、3月中にバイクを売却しても、購入者が4月1日までに名義変更を済ませなければ、元の所有者が課税対象になることが考えられます。軽自動車税には、普通自動車税のような月割りの還付制度が原則としてありません。
個人間売買では、購入者が手続きを後回しにしたまま連絡が取れなくなるケースにも注意が必要です。税金の負担を避けるには、売主側で廃車手続きを済ませてから引き渡すか、手続きを代行する買取業者に買い取ってもらう方が安心でしょう。
交通違反や事故の際に連絡が来る
名義変更が済んでいないバイクで駐車違反などが発生すると、登録情報をもとに元の所有者へ連絡や照会が行われる可能性があります。違反した本人でなければ、直ちに元の所有者が処罰されるわけではありません。
ただし、すでに売却したことを説明したり、売買契約書などを提示したりする手間が生じます。車両の引き渡し日や購入者の情報を証明できなければ、事実関係の確認に時間がかかるでしょう。
事故が起きた場合も、登録名義が残っていると、元の所有者へ問い合わせが入ることがあります。元の所有者が車両の運行を管理しておらず、利益も得ていなければ、一般に自動車損害賠償保障法上の責任を負うとは限りません。
一方で、売却の実態や車両に対する支配関係によって判断が分かれる可能性はあります。不要なトラブルを防ぐためにも、廃車または名義変更の完了を確認しておくことが大切です。
罰金が科される可能性がある
250ccを超えるバイクなどの登録自動車は、所有者が変わった日から15日以内に移転登録を申請することが道路運送車両法で定められています。手続きを怠った場合は、罰金の対象となる可能性があるため注意が必要です。国土交通省も、所有者が変わった際は15日以内に移転登録を行うよう案内しています。
ただし、排気量によって適用される制度や手続きの名称は異なります。125cc以下の原付は市区町村、125cc超250cc以下の軽二輪は運輸支局への申告・届出が必要です。
また売主が車両を引き渡しただけでは、登録上の変更が自動的に反映されるわけではありません。個人間売買では、誰がいつまでに手続きを行うのかを売買契約書へ明記し、完了後の書類も確認するとよいでしょう。
バイクを売るときに廃車手続きは自分で行う?
バイクの廃車手続きを誰が行うかは、売却先によって異なります。ここでは、買取業者へ売る場合と個人間で取引する場合に分けて解説します。
買取業者に代行してもらえる場合が多い
バイク買取業者へ売却する場合は、廃車や名義変更の手続きを代行してもらえるケースが一般的です。売主は、車検証や軽自動車届出済証など、業者から指定された書類を用意して車両とともに引き渡します。
業者に任せれば、平日の日中に市区町村の窓口や運輸支局へ出向く必要がありません。申請書の書き方を調べる負担も減るため、手続きに慣れていない方にも利用しやすい方法でしょう。
ただし、全ての業者が全排気量の手続きを代行しているとは限りません。125cc以下のバイクは多くの買取会社で売主自身による廃車手続きを依頼しています。代行手数料の有無も異なるため、査定を依頼する段階で次の点を確認しておくと安心です。
- 廃車または名義変更を代行してもらえるか
- 手続きに費用がかかるか
- 完了までにどの程度の日数を要するか
- 完了後に証明書や書類のコピーが届くか
手続きを業者へ任せた場合、自賠責保険の解約返戻金を受けるには完了したことを確認する必要があります。廃車証明書や変更後の登録書類のコピーが届くまで、売買契約書や買取証明書は保管しておきましょう。バイクランドでは廃車・名義変更を無料で代行し、手続き後の書類はダウンロードできるシステムを導入しています。
個人間売買では売主が廃車手続きを行う
ネットオークションやフリマアプリなどで個人へ売る場合は、引き渡し前に売主が廃車手続きを済ませる方法が安全です。ナンバープレートが付いたまま渡すと、購入者が名義変更を行わず、登録だけが売主名義で残る恐れがあります。
廃車手続き後は、排気量に応じて交付された書類と譲渡証明書を購入者へ渡します。購入者はそれらを使い、自分の住所地を管轄する窓口で新たな登録を行う流れです。原付についても、市区町村は売主が廃車申告を行い、廃車証明書と譲渡証明書を譲受人へ渡す方法を案内しています。
車両を引き渡す際は、売買契約書も作成しておくとよいでしょう。契約書には、売買日や引き渡し日、車台番号、売買代金、当事者の氏名・住所などを記載します。
購入者に名義変更を任せる場合は、手続きの期限を契約書に明記し、完了後の書類を提出してもらうことが重要です。ただし、購入者と連絡が取れなくなる可能性もあるため、売主が廃車手続きを終えてから引き渡す方がトラブルを避けやすいでしょう。
【排気量別】バイクの廃車手続きの方法
バイクの廃車手続きを行う窓口や必要書類は、排気量によって異なります。いずれの場合も、基本的にはナンバープレートや車両の登録内容を確認できる書類、所定の申請書が必要です。
ここでは、125cc以下・125cc超250cc以下・250cc超に分けて、基本的な手続き方法を紹介します。
125cc以下の場合
125cc以下の原動機付自転車は、ナンバープレートを交付した市区町村の役所で廃車手続きを行います。現在の住所地ではなく、バイクが登録されている市区町村が窓口になる点に注意が必要です。
手続きでは、まずナンバープレートと標識交付証明書を返納し、廃車申告書を提出します。廃車申告書は窓口で受け取れる他、自治体のWebサイトからダウンロードできる場合もあります。手続きが完了すると廃車申告受付書が交付されるため、売却先や購入者へ渡せるよう保管しておきましょう。
手数料は原則として無料です。ただし、ナンバープレートを紛失して返納できない場合は、自治体によって弁償金が発生することがあります。必要書類や対応は市区町村ごとに異なるため、事前に窓口へ確認すると確実です。
125cc超250cc以下の場合
125cc超250cc以下の軽二輪は、ナンバープレートを管轄する運輸支局または自動車検査登録事務所で、軽自動車届出済証の返納手続きを行います。車検がないクラスですが、市区町村の窓口では手続きできません。
窓口では、まずナンバープレートと軽自動車届出済証を返納し、軽自動車届出済証返納届出書などの所定の書類を提出します。返納証明書の交付を希望する場合は、軽自動車届出済証返納証明書交付申請書も必要です。
ナンバープレートを紛失または盗難により返納できない場合は、理由書も必要です。盗難などでは警察署への届出を行い、届出先の警察署名や受理番号を理由書に記載します。
手続き後には、軽自動車届出済証返納証明書などが交付されます。購入者が再登録する際に必要となるため、譲渡証明書とともに渡しましょう。運輸支局によって書類の案内や窓口の順序が異なる可能性があるため、訪問前に管轄窓口の情報を確認しておくとスムーズです。
250cc超の場合
250ccを超える小型二輪は、ナンバープレートを管轄する運輸支局または自動車検査登録事務所で、自動車検査証返納申請を行います。これは車両の使用を停止する手続きであり、完了後は公道を走行できません。
申請時には、ナンバープレートと自動車検査証を返納し、OCR申請書や手数料納付書を提出します。電子車検証が交付されている場合は、自動車検査証記録事項も用意しておくとよいでしょう。
自動車検査証返納申請の手数料は450円です。手数料納付書に所定の自動車検査登録印紙を貼り、必要書類とともに提出します。手続き後に交付される自動車検査証返納証明書は、再登録や売却時に必要となる重要な書類です。
なお、車両をすでに解体している場合は、使用を一時中止する手続きとは申請内容が異なります。解体を伴う廃車を希望するときは、解体業者から受け取る情報や追加書類が必要になるため、管轄の運輸支局へ確認するとよいでしょう。
バイクを売るなら買取専門業者への依頼がおすすめ
バイクの売却には、廃車や名義変更、車両の運搬など複数の作業が伴います。手間やトラブルを減らしたい場合は、買取専門業者への依頼を検討するとよいでしょう。
廃車や名義変更の手続きを代行してもらえる
買取専門業者へ売却すると多くの場合、廃車や名義変更の手続きを代行してもらえます。売主は、車検証や軽自動車届出済証など、指定された書類を用意して車両と一緒に渡すのが一般的です。
自分で手続きをする場合、平日の日中に市区町村の役所や運輸支局へ出向かなければならないことがあります。必要書類の確認や申請書の作成にも手間がかかるでしょう。
業者に任せれば、こうした負担を抑えながら売却を進められます。ただし、代行の対象となる手続きや費用は業者によって異なるため、査定時に確認しておくことが大切です。
不動車や事故車でも買取を依頼できる
エンジンがかからない不動車や、事故で破損したバイクでも、買取専門業者なら査定を依頼できます。車両として再販売できなくても、修理用の部品や金属資源に価値が認められることもあります。
個人間売買では、状態の悪いバイクほど購入希望者が見つかりにくくなります。故障の原因や修理費を巡って、引き渡し後にトラブルへ発展する恐れもあるでしょう。
専門業者であれば、車両の状態や市場での需要、部品の価値などを踏まえて査定します。動かないからといって処分費用を支払う前に、買取が可能か相談してみるとよいでしょう。
ただし、全ての不動車や事故車に査定額が付くとは限りません。損傷の程度や欠品状況によっては、無料引き取りや有料引き取りになる場合もあります。
自宅まで査定や引き取りに来てもらえる
出張査定に対応する買取専門業者なら、自宅まで査定士に来てもらえます。店舗までバイクを運ぶ必要がないため、車検切れや故障で自走できない場合にも利用しやすい方法です。
廃車手続き後にナンバープレートを返納したバイクは、そのまま公道を走れません。自分で運ぶには、トラックやトレーラーなどを手配する必要があります。
業者が引き取りまで対応していれば、売主が輸送手段を準備する負担を抑えられるでしょう。査定から契約、車両の搬出までを同じ日に進められるケースもあります。
出張料や引き取り料が無料かどうかは、業者や地域によって異なります。査定を申し込む際は、費用の有無を確認することが重要です。
個人間売買のトラブルを避けやすい
ネットオークションやフリマアプリを利用した個人間売買では、価格を自分で決めやすい一方、手続きや車両状態を巡るトラブルに注意が必要です。購入者が名義変更を行わず、売主名義のまま乗り続けるケースも考えられます。
その他、代金が支払われない、引き渡し後に故障を指摘される、返品や値引きを求められるといった問題も起こり得るでしょう。当事者同士で解決できなければ、時間や費用がかかる可能性があります。
買取専門業者へ売却する場合は、査定額や契約条件を確認した上で正式な売買契約を結びます。廃車や名義変更も業者側で進めてもらえるため、個人間で手続きを管理する必要がありません。
必要な手続きを把握して安心してバイクを売ろう
バイクを売る際は、車両を引き渡すだけではなく、排気量に応じた廃車や名義変更の手続きが必要です。登録を変更しないまま手放すと、軽自動車税の通知が届いたり、違反や事故の際に連絡を受けたりする恐れがあります。
個人間売買では、売主が廃車手続きを済ませてから引き渡す方法が安全でしょう。一方、手続きや車両の運搬に不安がある場合は、買取専門業者へ依頼すると負担を抑えられます。
バイクの廃車や名義変更の手続きに不安がある方は、バイクランドへご相談ください。全国無料の出張査定に対応しており、事故車や動かないバイクも査定しています。売却時に必要な廃車・名義変更の手続きも無料で代行しているため、役所や運輸支局へ出向く負担を抑えられます。必要書類がそろっていれば最短即日での買取や、代金の現金手渡しも可能です。まずは無料オンライン査定または買取相談フリーダイヤルから、お気軽にお問い合わせください。
