バイクのエンジンがかからないと、故障して価値がなくなったのではないかと不安に感じる方もいるでしょう。しかし、原因によっては簡単な操作や部品の充電だけで再び動く可能性があります。
また動かない状態でも、車種やパーツの状態によっては買取対象になるケースがあります。本記事では、バイクが動かないときの確認事項や、買取されやすい車両の特徴、高く売るためのコツなどを解説します。
バイクが動かないときのチェックポイント

バイクが動かない場合でも、必ずしも大きな故障が起きているとは限りません。修理や査定を依頼する前に、まずは簡単に確認できる箇所をチェックしてみるとよいでしょう。
バッテリーが上がっていないか
長期間バイクに乗っていなかった場合は、バッテリーが自然放電して上がっている可能性があります。キーをオンにしてもヘッドライトやメーターが点灯しない、セルモーターが回らないといった症状がある場合は、バッテリーを確認しましょう。
バッテリー上がりへの主な対処法は、以下の通りです。
- バイク用の充電器でバッテリーを充電する
- バイクに対応したジャンプスターターを使用する
- ブースターケーブルを使って4輪車のバッテリーにつないでジャンプスタートする
ジャンプスタートは、接続手順を誤ると車両の故障やけがにつながる恐れがあります。作業方法が分からない場合は無理に対応せず、ロードサービスやバイク店に相談するのが安全です。
なお、充電してもすぐにバッテリーが上がる場合は、バッテリー本体の寿命や充電系統の不具合も考えられます。
キルスイッチが誤ってオンになっていないか
キルスイッチとは、緊急時にエンジンを停止させるための安全装置です。一般的にはハンドルの右側にある赤いスイッチで、停止側に入っているとセルが回ってもエンジンが始動しない場合があります。
運転中や保管中に手が触れ、意図せず切り替わっているケースも珍しくありません。エンジンがかからないときは、キルスイッチが始動できる位置に戻っているか確認するとよいでしょう。
スイッチを正しい位置へ戻すだけで解決する可能性があるため、最初に確認したいポイントの一つです。
燃料コックが閉じていないか
燃料コックが付いているバイクでは、コックが「OFF」になっていると燃料がエンジンへ供給されません。そのため、ガソリンがタンクに残っていてもエンジンがかからないことがあります。
燃料コックの位置を確認し、必要に応じて「ON」または「RES」に切り替えましょう。ただし、車種によって表示や操作方法が異なるため、不明な場合は取扱説明書を確認する必要があります。
燃料コックを切り替えても始動しないときは、ガソリン自体が劣化している可能性もあります。特に長期間放置したバイクでは、燃料の変質や水分の混入によって不調が起きることもあるでしょう。
キャブレターが詰まっていないか
現在新規で発売されるバイクの燃料供給はほぼすべてインジェクションですが、古いバイクの燃料供給はキャブレターによるものが多くなります。キャブレター車の場合、長期間動かさないとキャブレターの詰まり(通称キャブ詰まり)を起こして燃料がシリンダーに届いていない可能性もありますので、1年以上エンジンをかけていないキャブレター車の場合はバッテリー上がりの次くらいに疑った方が良い原因です。
動かないバイクでも買取してもらえる?

エンジンがかからないバイクでも、専門の買取業者であれば買い取ってもらえる可能性が十分あります。動かないからといって、必ずしも車両の価値がなくなるわけではありません。
買取業者が不動車を買い取れる主な理由は、次の通りです。
- 自社や提携工場で安く修理できる
- 修理後に中古車として再販売できる
- 使用できるパーツを取り外して販売できる
- 海外向けの輸出車両として需要がある
一般のユーザーが修理を依頼すると高額になるケースでも、業者は部品の調達先や整備設備を持っているため、費用を抑えられる場合があります。車両全体の再生が難しくても、エンジンや外装、純正部品などに価値が残っていれば買取対象になるでしょう。
もちろん、車種や損傷の程度、放置期間によっては査定額が付かないこともありますが、まずは気軽に買取会社に相談してみましょう。金額が付くかどうか微妙な場合も多々ありますので、あらかじめ書類の準備(車台番号が分かるものがあればOK)とメーターの走行距離、エンジンがかからない以外の車両の状態(傷、サビ、曲がり、へこみ、色褪せ等)を把握してから電話で相談してみるのが良いです。
動かない状態でも買取されやすいバイクの特徴
動かないバイクの査定額は、故障の原因や車種、保管状態によって変わります。ここでは、不動車のなかでも比較的買取されやすいバイクの特徴を紹介します。
簡単な修理で再び動く可能性がある
バッテリー交換やキャブレターの清掃など、簡単な整備で再び動く可能性があるバイクは、買取されやすい傾向にあります。業者が多額の修理費用をかけず、実働車として再販売できるためです。
また故障の原因が分かっていれば、業者は修理に必要な部品や作業時間を見積もりやすくなります。原因が不明な車両よりも再販までの費用を判断しやすく、査定額を提示しやすいでしょう。
ただし、売却前に高額な修理をする必要はありません。修理費が査定額の増加分を上回る可能性もあるため、まずは現状のまま査定を依頼する方法が適しています。
動かなくなってからの期間が短い
動かなくなってから日が浅いバイクは、部品の劣化や車体の腐食が進んでいない可能性があります。そのため、長期間放置された車両と比べ、修理や再販売がしやすい状態です。
屋外で放置すると、雨や湿気によって金属部分にサビが生じる他、タイヤやホースなどのゴム部品も劣化します。タンク内のガソリンが変質したり、燃料系統が詰まったりすることもあるでしょう。
時間が経過するほど修理箇所が増える恐れがあるため、乗る予定がない場合は早めに査定へ出すことが重要です。
需要の高い車種である
中古車市場で人気のある車種は、動かない状態でも買取価格が付きやすい傾向があります。修理費用がかかっても購入したいと考える人が多く、業者が再販しやすいためです。
例えば、現行の人気モデルや流通台数が少ない旧車、すでに生産が終了した希少車などは、不動車でも需要が見込まれます。国内では需要が低い車種であっても、海外で高く評価されている場合があるでしょう。
ただし、人気車種であれば必ず高額査定になるとは限りません。事故による大きな損傷や著しい腐食があると、車種の需要だけでは修理費を補えない可能性があります。
状態の良いパーツが残っている
車両全体を修理できない場合でも、状態の良いパーツが残っていれば買取対象になることがあります。業者が取り外した部品を、中古パーツや補修用部品として再販売できるからです。
価値が評価されやすいパーツには、以下のようなものがあります。
- 有名メーカーのマフラー
- 有名メーカーのホイール
- 有名メーカーのサスペンション(特にオーリンズ)
- 有名メーカーのブレーキパーツ(特にブレンボ)
- その他有名メーカーのカスタムパーツ
- 供給終了になった純正パーツ
動かないバイクは修理してから売るべき?
動かないバイクは、基本的に高額な修理をせず、そのまま査定へ出す方法が適しています。修理費用が査定額の上昇分を上回り、かえって損をする可能性が高いためです。
買取業者は、自社工場や提携先を利用して一般の利用者より安く修理できます。部品の仕入れルートや再販方法も確立しているため、所有者が費用をかけて直すより、現状のまま任せた方が効率的でしょう。
ただし、次のような軽微な不具合であれば、査定前に対処する選択肢もあります。
- バッテリーを充電する
- キルスイッチを正しい位置に戻す
- 燃料コックを開く
- ガソリンを補給する
数分の操作や少額の費用で動く状態に戻れば、査定時に車両の状態を確認しやすくなります。一方、原因が分からないまま部品を交換したり、エンジンを分解したりするのは避けた方が無難です。
無理に始動を試みると、故障箇所を広げる恐れもあります。簡単な確認で直らない場合は、修理を依頼する前に買取業者へ相談するとよいでしょう。
動かないバイクを少しでも高く売るためのこつ
不動車の査定額は、故障の程度だけではなく、売却前の準備によっても変わる場合があります。ここでは、余計な修理費用をかけずに査定時の評価を高めるためのこつを紹介します。
動かなくなった経緯や症状を整理しておく
査定を依頼する前に、いつから動かなくなったのか、どのような症状が出ているのかを整理しておきましょう。故障に至った経緯が分かれば、業者が修理に必要な作業や費用を予測しやすくなります。
伝えておきたい主な情報は、以下の通りです。
- 最後に正常に走行した時期
- エンジンがかからなくなった時期
- セルモーターが回るか
- 異音や異臭があったか
- 転倒や事故の有無
- 屋内・屋外などの保管環境
- 過去に行った修理や部品交換
原因が分からない場合は、無理に推測する必要はありません。「キーを回してもメーターが点灯しない」など、確認できる事実を伝えることが大切です。
事故歴や水没歴を隠すと、査定後の点検で発覚し、減額やトラブルにつながる恐れがあります。一般のお客様でも重大な問題点を隠して悪質と判断されると契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)が問われる可能性がありますので、査定後のトラブルを避けるためにも、把握している不具合や事故歴は隠さずに伝えることが重要です。
付属品や純正パーツをそろえておく
購入時に付属していた備品や書類が残っている場合は、査定時にまとめて提示します。付属品がそろっていると、丁寧に扱われていたバイクという印象を与えますし、次の購入者へ販売しやすくなり、査定で評価される場合もあるためです。
例えば、次のようなものがないか確認するとよいでしょう。
- スペアキー
- 取扱説明書
- メンテナンスノートや整備記録簿
- 車載工具
- カスタムパーツに変更する前の純正パーツ
- 取り外した外装部品
カスタムしている場合は、交換前の純正パーツも一緒に査定へ出すのがポイントです。純正状態に戻せる車両は販売先の選択肢が広がるため、業者から評価されやすくなります。
ただし、売却前に自分でカスタムパーツを取り外す必要はありません。作業によって傷や不具合が生じる可能性がある場合は、装着したまま純正パーツを添えて査定を依頼する方が安全です。
査定に出すまで適切な保管状態を保つ
査定まで時間がある場合は、雨や直射日光を避けられる場所で保管します。動かない状態のまま屋外へ放置すると、故障とは別にサビや色あせ、タイヤの劣化等が進み、査定額が下がる可能性があるためです。
ガレージや屋内に置けないときは、車体のサイズに合ったバイクカバーを使用するとよいでしょう。ただし、カバー内に湿気がこもると金属部分が腐食しやすくなるため、ときどき外して換気する必要があります。
地面が土や芝生の場合は、湿気の影響も受けやすい状態です。可能であれば、コンクリートなど水分がたまりにくい場所へ移しておくと安心でしょう。
なお、査定前に洗車はした方が良い場合もありますが、車両の状態を隠すような汚れでなければ特に行う必要はありません。
動かないバイクの買取業者の選び方
動かないバイクの買取はどの業者も詳しく聞くか車両を見てみないと金額が付くか判断が難しくなります。問い合わせ時は車両の状態を詳しく伝えたほうが良いので、ネットのフォームから問い合わせるより電話で問い合わせたほうがスムーズな売却ができるでしょう。
